事例6 (静かに事業を終わらす)

事例6 (静かに事業を終わらす)

石材加工業
年商5000万円
従業員3人
借入先 銀行、信用金庫、商工ローン

現状

以前は、年商1億円ぐらいの商いであったが、ここ数年5000万円ぐらいに落ち込んでいる。ここ数ヶ月は、受注が、極端に少なく、各金融機関への返済が、来月以降難しい。社長夫婦は60代で、息子は、無関係の会社でサラリーマンをしており、後を継ぐ気は、まったくない。社長夫婦は事業に愛着はあるが、現在の会社の状態を考えると、なんとか静かに事業を終わらせたい。ただ、担保に入っていて社長夫婦と母が同居している母の家(自宅)が、心配である。

再生スキーム

1.事業に将来性が無く、跡継ぎもないため、静かな会社の終焉を計画する。

2.銀行、信用金庫等には、リスケジュールをお願いし、商工ローンには、特定調停を持ちかける。倒産ではなく、休眠状態とし、税務署だけに廃業届けをだす。

3.自宅を保全するため協力者(息子または親類)を探しセール&リースバックしてもらう。これによって安心してすみ続けられる。

4.社長は、年金があり、働ける間は知り合いの会社でアルバイト等の収入で生計が十分に立てられる。

5.無担保債権となった残債は、やがてサービサーに金融機関から売却され、サービサーと債務の買取、分割払い等を気長に交渉する。

6.これで、自宅に住みつつ、静かなリタイヤが可能となる、跡継ぎも無いことから社長自身も満足な結果になった。